1 体に負担の少ない治療を心がけています。

当科の胃がん治療は、内視鏡治療や腹腔鏡手術など患者さんの体に負担の

少ない治療を心掛けております。

 

2 なるべく早期の手術を心がけています。

手術までの待ち時間は,初診から通常3週間以内にしています。手術までの間には必要な諸検査を行います。

 

3 化学療法も行います。

高度に進行した胃がんでは、抗がん剤治療を行ってがんを小さくさせてから手術を行うこともあります。また、手術後の再発予防に抗がん剤治療を行う場合もあります。

 

4 他疾患を合併している場合でも安全な手術の提供を心がけています。

当院は大学病院であるため、各疾患の専門医が揃っています。様々な病気に対しても,各専門医と密な連携のもとで安全に手術を行います。

 

基本方針

早期胃がんでは症状が出にくく、検診で見つかることが多いがんです。一方、進行胃がんでは自覚症状を伴いこともあります。代表的な症状として、食欲不振、悪心、嘔吐、腹痛(みぞおちのあたり)、体重減少,貧血などが挙げられます。

胃がんの症状について

 治療法 

胃がんの治療は早期胃がんから進行胃がんまで胃がんの進み具合(進行度)により

内視鏡治療(ESD=内視鏡的粘膜下層切開剥離術);胃カメラで胃の粘膜を削ぐ治療。

腹腔鏡手術;全身麻酔でお腹に小さな穴をあけて行う手術。

開腹手術;全身麻酔でお腹を大きく開けて行う手術。

以上3種類の治療を選択していますが、体にできるだけ負担の少ない治療を心掛けております。

 

 

 内視鏡治療(ESD)の手順 

 

 

 

 

 

 

 

 

がんが粘膜にある場合は多くの場合で内視鏡治療を行います。がん直下から周囲かけて特殊な液を内視鏡を用いて注入し、がん病巣を挙上させます。挙上したことによって安全域を確保し、がん病巣の周囲から安全性の高い特殊な器具(電気を用いて切開、止血可能な器具)を用いて切り取っていきます。

 

 

 手術について ~腹腔鏡手術 

胃がんの手術には胃の切除とリンパ節廓清を行うのが原則です。胃のどの部分を切除するのかは、がんの大きさとできた部位によって異なります。胃がんは胃の中央から下部にできることが多いため、もっとも頻度の高い手術は胃の下2/3を切除する「幽門側胃切除術」と呼ばれる手術です。その他、胃を全部摘出する「胃全摘術」、胃の上部にがんがある際は胃の上部を主体に摘出する「噴門側胃切除術」と呼ばれる手術を行います。リンパ節廓清に関しては、胃の近傍で転移している可能性のあるリンパ節(局所リンパ節)が存在する場所を覆っている脂肪組織ごと一括して摘出します。これを一般にリンパ節廓清と呼んでいます。

 

これらの手術は,従来20~30cmの傷で「開腹手術」(図1)が行われてきましたが,最近では、お臍に約4cmと他に5mm程度の傷4つで行う「腹腔鏡手術」(図2)を行っています。腹腔鏡手術の利点は,傷が小さいこと,痛みが軽いこと,回復がはやいことなどで入院期間の短縮につながります。これが「低侵襲手術」と言われる所以です。腹腔鏡手術では専用の高性能カメラで拡大した画像を見ながら行い、細かい血管等がよく見えるため出血量が少なく、手術後の回復も早い手術です。当院ではこの腹腔鏡手術を主に早期胃がんを中心に行っています。受けられる場合は通常,手術1~2日前に入院し,術後10日前後で退院して頂きます。

 

 手術について ~手術の傷 

 

     図1 開腹手術の傷                  図2 腹腔鏡手術の傷

     みぞおちからへその下まで縦の傷になります。     ほとんど傷がわからなくなります。

 

 

治療について

胃がん

病院講師 櫻澤信行

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