1 体に負担の少ない(低侵襲)手術を心がけています。

ほとんどの患者さんで腹腔鏡下胆嚢摘出術が行われています。

 

2 安全な手術の提供を心がけています。

癒着が強い場合など安全性を重視して腹腔鏡下手術から開腹手術に変更す場合もあります。

 

3 なるべく早期の手術を心がけています。

急性胆嚢炎を併発している胆石では状況に応じて緊急手術を行う場合があります。通常の胆石では話し合いの上で早めに手術のタイミングを決めます。

 

基本方針

※イラストはボストン・サイエンティフィックジャパンより提供

 胆石の原因 

胆石の原因は不明な場合がほとんどですが、胆汁中のコレステロールの増加する糖尿病、高脂血症ではリスクが高くなります。また、遺伝性の貧血に胆石が合併する場合があります。

 

 胆石の症状 

胆嚢に結石があっても多くの場合は無症状ですが、1年間に無症状であった患者の1−2%が重篤な症状を発症します。特徴的な症状は胆石疝痛(せんつう)と呼ばれる腹痛です。これは天ぷらなど脂肪分の多い食物をとったあとに起きる上腹部とくに右の肋骨の下あたりの「さしこむような痛み」です。この状態で胆嚢内に細菌が感染すると、急性胆嚢炎を起こし高熱がでるなど病状が悪化します。

 

 

 胆石とは 

肝臓は脂肪の消化吸収を助ける胆汁を一日に約1リットル分泌しています。胆汁は肝臓内の胆管を通り、一本の総胆管という管に集められ十二指腸に流れ出ます。胆汁は常に十二指腸に流れ出ているわけではなく、総胆管から枝分かれした胆嚢に蓄えられ濃縮されます。そして、胆嚢は食べ物が十二指腸を通るタイミングで収縮し、胆汁が押し出され消化を助けます。胆汁の流れる肝内胆管、総胆管、胆嚢を合わせて胆道と呼び、どこにでも胆汁成分が固まって結石のできる可能性がありますが(図)、一般的には胆嚢にできた結石を胆石と呼んでいます。日本人の胆石保有率は年々増加しており、成人の10人に約1人が胆石をもっているとされています。

 

胆石について

胆石症の症状が現れたならば手術をお勧めします。胆嚢癌に胆嚢結石が合併する頻度は高く40~75 %と報告されていることからも、長期に胆石を持っていることは良いことではありません。現在、腹腔鏡下胆嚢摘出術が世界的にもっともよく行われる胆嚢結石症の治療法です。従来の開腹胆嚢摘出術に比べ、おなかの傷が小さく、早期に退院・社会復帰が可能です。

 

 外来、入院手術、退院までの流れ 

外来ではCT,MRI検査で胆石の状態をよく調べます。また、手術に際して全身麻酔を行うため、心電図、レントゲン、採血、呼吸機能検査、下肢静脈超音波検査等にて全身状態が手術に耐えられるかをよく確認し、手術1-2日前に入院となります。

 

手術時間は胆嚢の状態によりますが1-3時間、手術の翌日から食事、歩行が可能で、術後4-5日を目途に退院となります。当院では年間100例以上の胆嚢摘出術を行っておりますが、最初から大きくお腹を開ける開腹手術で胆嚢を摘出することはほとんどありません。しかし、胆嚢の炎症が強く、周囲の臓器との癒着が強固な場合は開腹手術に変更します。腹腔鏡下胆嚢摘出術は開腹手術より体に負担の少ない手術ですが、器具等に制限もあり、困難な場合は無理をせず安全第一に開腹手術に移行する事も重要と考えています。

 

また、胆嚢を残して結石だけをとれないかとよく質問されますが、結石だけを摘出する方が胆嚢ごと摘出するよりもむしろ危険です。また、隠れた胆嚢癌を残してしまう危険性が胆嚢ごと摘出するよりもむしろ危険です。また、隠れた胆嚢癌を残してしまう危険性があります。胆嚢を摘出した後の影響を懸念される方がいますが、通常は日常生活にまったく影響はありません。疑問な点などがありましたら、外来にて遠慮無くご相談下さい。

 

 

治療について

病院教授 横室茂樹

胆石

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